インドルピーは27日、1ドル=69.0925ルピーを記録し過去最安値になった。これは2016年11月の前回安値68.86750ドルを下回り、2年7ヶ月ぶりの最安値更新だ。
今回のルピー安の原因として、急伸する 米ドル と、 原油 高の影響が考えられる。
今年の最高水準を推移する米ドルにより投資家は新興市場から資金を引きあげている。
さらに、世界3位の原油消費国であるインドは、3分の2を輸入に頼っており、このドル高・原油高の影響で大きな打撃を受けている。
野村ホールディングスの分析によると、原油価格が10ドル上昇すると0.4パーセントの国内総生産(GDP)の低下や、0.03~0.04%のインフレーションを招くという。
インド経済の悪循環
- 増加する経常赤字により、アナリストは相場の下げ目線を強めている。
- ネガティブな見通しは、資本流出を招き、経常赤字を増加させている。(1と2を繰り返す)
資金の流出による経常赤字の増大は、相場にさらなる弱気の地合いを招き、インドルピーの下落に追い打ちをかける。DBS銀行が2019年の6月までに1ドル=71ルピーになると予想している。一方、バークレイズ 銀行のアナリストは、年末までに1ドル=72ルピーになると予想している。
27日のUSD/INRチャートは上昇三角形のチャートパターンをつくり、それを上抜けする形で上昇した。
この値動きはドルへの需要を示し、最低でも1ドル=70ルピーを目指していると考えられる。もし、バークレーが言うように1ドル=72ルピーを超えたなら、さらなるレートの上昇に拍車がかかる。
トレーディング戦略:
慎重なトレーダーは、図に示すサポートラインを一度割った後、そのラインを再び超えるまで待つべきだ。その上抜け後、さらなる上昇が見込める。上抜けは、大陽線をつくると考えられる。
中位のトレーダーは、図に示すサポートラインを一度割った後、そのラインを再び超えるまで待ってもいい。トレンドを確認する必要性はない。
積極的なトレーダーは、68.45より下のストップロス注文を入れることを条件に、い
まロングポジションをとるべきだ。
トレードマネジメント
リスクレベルに関係なく、最低でも1:3のリスクリワードレシオの戦略を決めてからエントリーすべきだろう。
トレード例
- エントリー: 68.50
- ストップロス: 68, リスク: 50
- ターゲット: 70, リワード: 150, リスクリワードレシオ: 1:3
リスクリワードレシオ:平均利益額と平均損失額の比率のこと。平均利益額が3、平均損失額が1の場合、リスクワードレシオは1:3である。