今日(9日)、米ドルは反落が続いた。これは、先週金曜日の非農業部門雇用者数(6月)で予想より米国の雇用は増えていると明らかになった一方、大事なインフレの指標は下げてしまった後に起きた。平均時給は、予想を裏切る結果だったのだ。
平均時給は0.2%の微増だったが、予想の0.3%を下回った。前年比成長率でも予想の2.8%を下回り、2.7%となった。このゆっくりとした賃金の伸びは、予想より早くなりそうだった連邦準備制度理事会(FRB)の利上げの圧力を緩和した。しかし、賃金の伸びは米ドルにのしかかるインフレ圧力の前兆となりえる。
去年の10月以来の高値水準に達した米ドルに対し、投資家たちは買われすぎであると感じていただろう。米ドルチャートは、上図の上段の赤い水平線を下回り、小さなダブルトップを木曜日に形成した。
今日(9日)の下げは5月14日以来の上昇トレンドライン(上図:黒線)を下回り、同時に50日間の移動平均線(上図:黄緑色の線)も下抜けした。
MACD(上図:中段)とRSI(上図:下段)はどちらも上昇トレンドの終了の警告を発している。6月中旬の高値を更新できなかったことを機に、インジケーターは下落の兆候を示している(上図:丸で囲った部分)。そしてどちらのインジケーターも現在は売りのシグナルを発している。
6月25日MACDの短い移動平均線(上図:中段の青線)は、長い移動平均線(上図:中段の赤線)を下回っていた。そして、28日に再び長い移動平均線を越えようとしたが急落した。これはいかに上昇する勢いが弱くなっているかを表している。
下抜けは6月初旬の安値を抜け、RSIは売りシグナルであり、勢いは下に向かっている。
トレード戦略 -ショート準備
慎重なトレーダーは、(2つの山谷形成するまでを待ち、)93レベルを下回るダウントレンドを作ってからショートするべきだろう。
中位のトレーダーは、小さなダブルトップを形成した後なので、上昇トレンドラインを下回るだけでエントリー条件は十分だろう。また、下回った後の反発でそのラインは抵抗ラインになったと判断できればさらに良いエントリーだろう。
積極的なトレーダーは、今ショートすべきだ。
トレードマネジメント
合理的で、淡々とトレードできるように戦略をまとめることは、長期的に投資が成功する一番の方法だ。統計的側面として、1:3のリスクリワードレシオで、エントリー/エグジットを計画することはとても大事なことだ。
トレード例
- エントリー: 94.00
- ストップロス: 94.25, ダブルトップのネックラインより上
- 損切幅: 25 pips
- ターゲット: 93.20, 6月の安値域
- 利確幅: 80 pips
- リスクリワードレシオ: 1:3