トルコへの制裁による危機はコモディティやその他のリスク資産から安全資産とされるドルへと投資家を導いている。金 は今週、鍵となる1オンス当たり1200ドルをの攻防をするだろう。エネルギー面では、石油でロングポジションをとる投資家は、イラン産原油への圧迫が3年にわたる原油の最悪な低迷を終わらせることを望んでいる。
他では、小麦、大豆、トウモロコシの直近の販売と、ヨーロッパの干ばつによる収穫被害の増大のため、穀物価格は変動すると予想される。また、米国 天然ガス の価格にとって、穏やかな天候が夏の冷却需要を抑制したり、冬場に供給する量が少なかったりするとより安くなる。投資家がラリーを広げられると思うかどうかはもう一つのみものだろう。
リラはドルに対して投機的な上げになっており、コモディティ全般にわたって需要を重くしていると外為ディーラーは言った。トランプ政権が2016年に米国の牧師を拘束したトルコに制裁措置を課したため、金曜日にドルはリラに対して16%上昇した。制裁はトルコの鋼鉄とアルミニウムに2倍の関税を課すというものだ。
TD証券は日曜日に出された書簡で、「我々はドル/トルコリラ(USD/TRY)の動きを注視している」と述べた。 「伝染リスクは市場全体に急激に広がる。トルコへの出資に対する銀行への欧州中央銀行(ECB)の懸念とイタリアの予算不安は、ユーロ/米ドルを最安値に導いた。
通貨の混乱を除いて、市場は、米国の小売売上高、中国の鉱工業生産および英国消費者物価指数、米国企業の第2四半期決算発表のの業績に市場は注目している。
金は5ケ月連続で下落する
3月以来、安全な避難先となっているドルに対し、金は過去6週間下落している。 8月に反転しない限り、下落で5ヶ月目を終了する。
金曜日に、米国の金先物取引で最も活発に取引された12月限先物は、1トロイオンス当たり1,211.10ドルで取引され、Investing.comの日足のテクニカル分析では「売り」のままだ。 フィボナッチでは、今日の1217.17ドルでレベル3のサポートを示しているが、1月の最高値である1,357.20ドルからの金の下落を目の当たりにした多くの人々は、リラが作り出すリスク回避環境の中で、金が最安値を試しに行くと信じている。
金は売られ過ぎていると考える人もいる。 しかし、商品先物取引委員会の金曜日のデータによると、ヘッジファンドやその他の大型投機筋は4週間連続で米国の金に対する強気な買いをやめており、純保有額は2015年の低いレベルに達していない。
ニューヨークのRBCキャピタルの貴金属アナリスト、George Gero氏は、「トレーダーらは、金を捨て、貨幣の取引を選択している。これは、2017年以来見られないドルの急上昇で、金取引に蓋をすることを意味する」と述べた。
イランの制裁の結果をめぐる石油市場の分裂
米国によるイランに対するイラン産石油の禁輸措置は、2015年以来低迷していた原油価格が上昇する可能性が高いというアナリストもいる。
米国のWTI原油と英国のブレント原油の両方が金曜日に上昇したが、その上昇は、6週間のうち5週間の下落を防ぐのに十分ではなかった。
先週の1バレル当たり67.63ドルの決済時に、WTIはInvestco.comの日足のテクニカル分析では依然として「強い売り」で、フィボナッチのサポートラインでは1番目が67.65ドル、2番目は67.57ドル、3番目は67.44ドルとなっている。
ブレント原油は72.81ドルで決済され、フィボナッチのサポートは71.79ドル、71.37ドル、70.71ドルで、日足のテクニカル分析では「強い売り」でもある。
米国は先週、イランに対する新たな制裁の実施を開始した。同国はまた、11月から石油分野をターゲットとする。
しかし、石油輸出国機構(OPEC)の他の国々が、イランの石油輸出不足を埋め合わせており、「イランへの制裁はそれほど大きなものにはならないかもしれない。原油価格は現在の水準またはそれより低い水準が正当な価格だ」とフランクフルトに本拠を置く Commerzbankは言っている。
米国の石油生産高が上昇したことで、十分な供給に対する懸念がさらに高まっていた。 先週、米国の原油リグ稼働数は10ポイント上昇し、5月以来1週間で最も多くなった。米国の原油生産量は、前年比で16%近く増加している。