ブレント原油は徐々に1バレル85ドルに向かっており、WTI原油と連れ立って上昇している。これには、来月のイラン原油制裁への懸念が影響していると考えられる。
9月のブレント原油の6%近い上昇は、今年に入ってから最大の上昇幅であった。ブレント原油は83.39ドルまで上昇し、2014年以来の高水準である。 (WTI原油)は9月は5%以上上昇し、73.25ドルとなった。これは6月11日以来の高値である。
ブレント原油とWTI原油はどちらも、Investing.comの日次テクニカルでは「強い買い」を示している。直近では売りポイントはない。ブレント原油は、トムソン・ロイターの原油アナリストの第3四半期の予想中央値であった1バレル74ドルの水準をはるかに超えている。WTI原油の予想中央値であった69ドルも同様に超えている。
新核合意が原油の上昇を止められる
イラン原油制裁が発動すれば1日あたり150バレルが市場から消えることになるが、アナリストは、イランと米国の新たな進展がない限り、ブレント原油とWTI原油どちらも上昇の勢いを止める要因はないという。
このイランはOPECの加盟国の中で1日あたり260万バレルを輸出する、4番目の輸出国である。オバマ政権時の核合意から離脱した後のこの制裁は、新しい核合意の交渉のためにある。
「市場の見通しでは原油が上昇する方がまだ優勢である」トレーディングとリスクマネジメントの取締役のDominick Chirichella氏は10月の原油価格について述べ、次のように付け加えた。
「とはいっても、もっとも原油価格を下落させるには、米国とイランが核合意について徹底的に議論することだろう。これは結果的に5ドルから10ドル以上急激に原油価格を下げるだろう」
天然ガスは3ドル台を維持している
天然ガスも今週トレーダーが注目する市場である。天然ガスの異常な需要は季節的なトレンドを無視し、3ドル以上の高値となっている。
米国市場における天然ガス市場のこのような背景で、供給と備蓄の不一致の状態が続いている。
アナリストの天然ガスの予想は、記録的な生産高であるためこれから下落基調になると予想されている。米国エネルギー情報局(EIA)によると、2017年の一日あたり735億7000立方メートルの生産から、813億4000立方メートルになると予想されている。
しかし、冬に対する備蓄が夏にエアコンに対する電力のために異常に消費されていたら、天然ガスの価格は上昇となる。EIAのデータの天然ガスの貯蔵は合計で2兆7680億立法メートルであり、5年間の標準的な備蓄は3兆3890億立法メートルである。
先週、ニューヨーク証券取引所で天然ガスは14ヶ月の高値である英サーマルユニットあたり3.111ドルとなった。Investing.comの日次テクニカルでは天然ガスに対し「強い買い」を示している。現在、有力な売りポイントが見られない。
金に「強い売り」、銅は安定
金は、今年4回目となる12月のさらなる利上げに向かいドルが上昇し始めるのなら、1200ドルのサポートラインを下抜けする可能性がある。
先週水曜日、米国連邦準備制度委員会(FRB)は 0.25%の利上げを行い、2.25%に引き上げられた。FRBは12月にも利上げの見込みであり、2019年と2020年であと3回利上げをする可能性がある。
Sunshine Profits社の貴金属アナリストであるArkadius Sieron氏は「タカ派に傾くFRBによって、利回りとドルの上昇は、金価格の下落要因になるだろう」と述べた。
金曜日には 金先物が6週間の安値から反発し、1トロイオンスあたり1196.20ドルで終値を迎えた。しかし、9月も1.6%安で6ヶ月連続の下落となり、1997年1月以来もっとも長い下落期間となっている。
金のinvesing.comの日次テクニカルでは「強い買い」であり、フィボナッチでは1180.28ドルのサポートがあり、2番目サポートとして1176.32ドル、3番目のサポートとして1,169.90ドルである。
金曜に発表される9月米国非農業部門雇用者数増減によって、ドルの動向は決まるだろう。
また、ニューヨーク証券取引所で 銅先物は1ポンドあたり2.75ドルで安定している。トランプ政権による中国への関税は予想されていたより影響はないと判断し、ファンドマネージャーが9月25日の週に銅をロングをしたという米国のデータがある。
銅先物で、Investing.comの日次テクニカルでは「強い買い」を示し、フィボナッチでは大きな抵抗が2.790ドル、2番目の抵抗ラインとしてに2.802ドル、3番目の抵抗ラインとして2.820ドルである。