
原油価格の行方を左右するのは中国なのか、それともOPECなのか?もしくは FRBといったところだろうか?
原油や金は上昇した後でいかなる影響からも受けやすい上で、商品市場でマーケットプレーヤーが注目しているのはやはり中国だろう。
アメリカに続く経済大国であり、世界で最も原油、金属、穀物を消費する「中国」が、今後の商品市場の行方を決めるだろう。
年9%のペースで経済成長していた中国からの需要によってこれらの商品は20年間恩恵をうけてきたが、昨年から続く米中貿易戦争の影響によって中国経済は過去28年間で一番低い成長率である。
原油市場において、 WTI原油とブレント原油は年初来20%以上上昇し、順調に回復している。これには、OPECプラス25カ国の減産や、米国によるベネズエラ産とイラン産原油への制裁の影響がある。
FRBの利上げに対して忍耐強く対応していく姿勢も、ヘッジファンドの資金が原油に流れる動きを加速させた。
原油は4週間連続で上昇していたが、中国の製造業低迷を示す経済指標や、米中貿易協議が難航していることを受けて、先週の原油価格は週次マイナスとなった。
先週データによると、原油、 ガソリン、ディーゼルなどの石油精製品の消費は高まっていたが、価格を見ると原油需要への懸念は高まっているようだ。
国際エネルギー機関(IEA)は、世界の原油市場は、米国を筆頭としたOPEC以外の国々の供給を消化することが困難になるだろうと述べている。米国の供給量は、2020年末までに日量1300万バレルという世界的記録に到達すると考えられている。EIAによると、2019年の需要成長は日量140万バレルとされている一方で、供給成長は日量180万バレルとされている。
エナジーマネジメント社のリスク/トレーディングディレクターのDominick Chirichella氏は以下のように語る。
「原油市場参加者は徐々に世界経済への懸念を高めており、何かしら低迷の兆しが見え始めたら、これは原油需要成長低迷の予兆であり、原油価格は下落するだろう」
Chirichella氏は、過去3ヶ月の中国製造業PMIの低迷や、米国のPMIが2年半ぶりの低水準になったことが先週の原油価格の下落につながっていると述べる。
Again Capital社のJohn Kilduff氏は、今週ポイントなのはWTI原油が52ドルを下回るかどうかであると言う。WTI原油が52ドルを下回れば、12月の最安値である1バレル43ドルまで下がる可能性がある。
先週金曜日のWTI原油の終値は55.80ドルだった。Investing.comの日次テクニカルサマリーでは「買い推奨」となっている。フィボナッチで最も強い抵抗ラインは58.73ドルであり、サポートは54.11ドルとなっている。
Kilduff氏はCNBCに対し、アジアを始めとした世界経済の低迷や、インドとパキスタンの間で緊張が走っていることが、短期での原油需要に対し下押し圧力となる可能性があると語った。
同氏は続けて以下のように語っている。
「原油価格を左右する重要な要因はアジアでの需要であり、現在アジアの経済指標はとても弱い。また、米中貿易協議が合意に至っても、中国の経済見通しが回復するかどうかは不明瞭である」
中国に対する懸念によって、金は売られ、ドル高になっている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物は先週2.5%安となった。約6ヶ月で最大の下落幅であり、1月20日より1300ドルの水準を維持していたが下回ってしまった。4日もその水準下に留まっており、1298ドル前後で推移していた。
Investing.comの日次テクニカルサマリーではCOMEXの金は「強い売り」となっている。また、直近サポートラインは1291.85ドルとなっている。
中央銀行がブレクジットや世界の情勢を鑑みてここ数週間で金を買っているにもかかわらず、金価格は下落した。
一方で ドルインデックスは2週間の高値をつけた後、4日には96.33で安定している。ドルには、米中貿易戦争の中でヘッジ資産として資金の流入が起こっている。一部の人は貿易戦争に対する安全資産として金に頼っているが、一方でドルはどんどん上昇している。
この金のスランプは行き過ぎており、金価格はすぐに1300ドルまで回復するというアナリストもいる。
Dillon Gage Metals社取締役のWalter Pehowich氏は以下のようなコメントをしている。
「金に対してドルコスト平均法を取っている者は、再び金価格が上昇した時に大きくアドバンテージをとれるだろう」
「世界の負債残高が膨らみ、貿易協議がもつれ、FRBによる利上げが停止し、経済が低迷していることによって、長期的には金価格が上がるはずだ」
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