2010年ぶりに好調だった第1四半期を経て昨日の世界の株式市場は上昇していたが、本日は横ばいとなっている。また、米国先物市場の第1四半期は2009年第2四半期ぶりに好調であったが、本日は前場で下落した。
ハト派へ転じたFRB、予想を大幅に上回る企業決算、米中貿易協議への期待感などを受けて、S&P 500は3ヵ月間の高値を維持してきた。本日の停滞した株価に対して、我々はしばらくの間上昇が続くと考えている。
現在の株価の上昇を予想した後、我々は頑なに弱気の見通しを貫いてきた。しかしその一方で、予想に反するテクニカル指標がS&P500で現れた場合、見解を変更することも視野に入れている。9月の最高値である2940.91が、強気な見通しへ変更するラインである。
そして、短期的な上昇が続いて最高値を再びテストすることを予想している。
3月19日から28日までの下方への持合いは、供給が需要を徐々に上回りつつあることを反映している。3月8日から19日における5%の上昇を享受した投資家が、利食いに走ったのであろう。
強い需要がさらに高値へと押し上げて、29日に上放れとなった。この上放れは、上昇が再び起ころうとしていることを示し、利食いした投資家を再び呼び込む結果となった。そして、このトレンドを意識している投資家が新たにエントリーする可能性がある。
テクニカル分析の観点では、様々な指標を比較検討したうえで全体像を見ることが大切である。3月19日から28日のフラッグは12月の底値以来の上昇トレンドラインの上で形成されていた。また、それと同時にゴールデンクロスが発生し買いシグナルとなっていた。
最も我々にとって興味深いのは、ポールによって計算されたフラッグのターゲットが130ポイントであり、9月の最高値である2940.91と一致する点である。
しかし、我々は未だ弱気な見通しを変更していない。例えば、ADラインは株価を反映して高値を更新することができずにネガティブダイバージェンスとなっている。ADラインは株価が上昇する一方で下落を続けている。
しかし、我々は株価の値動きを最も重視しており、それゆえ短期的には買いであると考えている。
トレード戦略
慎重なトレーダーは、最高値を記録して短期的な上昇トレンドが中期的な下降トレンドを打ち消したことを確認すべきである。
一般のトレーダーは、リターンムーブを待って上昇トレンドに転じたことを確認すべきである。
積極的なトレーダーは今すぐロング、もしくは押し目を待つべきである。
トレード例
- エントリー:2820
- 損切り:2800
- 損切り幅:20
- 目標価格:2880
- 利確幅:30
- リスク・リワードレシオ:1:3