5大アナリストAI動向:ASMLが2026年半導体トップピック、アドビ格下げ
12月15〜19日の週、 為替市場では日銀の歴史的利上げにもかかわらず円安が進行した。 日銀は政策金利を0.25ポイント引き上げ、0.75% としたが、植田総裁の会見中から円売りが強まり、ドル円は一時157円台まで上昇した。 今回の利上げが円高につながらなかった背景には、 市場がすでに9割程度織り込み済みだったことに加え、 実質金利が依然として深いマイナス圏にあること、 さらに中立金利や長期金利に関する新たな材料に乏しかったことが 挙げられる。
現在の政策金利0.75%からインフレ率(約2.9%) を差し引いた実質政策金利はマイナス2.15%と、 主要通貨の中でも際立って低い水準にある。植田総裁が中立金利( 景気を過熱も抑制もしない金利水準) の引き上げに言及しなかったことも、 円高圧力を欠いた一因とされた。日本の中立金利はおおむね1〜 2.5%と推定されており、 今回の利上げで政策金利はその下限に近づいたとみられている。 市場では、追加利上げ余地は0.25〜0. 5ポイント程度にとどまるとの見方が強い。
また、植田総裁が「長期金利の上昇を容認する構え」 を示したことも円安を助長した。現在の長期金利上昇は、 潜在成長率の改善期待ではなくタームプレミアム( 国債の価格変動リスクに対する上乗せ利回り)の拡大による“ 悪い金利上昇”とみなされており、円売り要因となった。 タームプレミアムは政府債務の拡大と正の相関、 日銀の国債保有残高と負の相関を持つとされ、 量的正常化の進展が円安圧力を強めている。
通貨全体でみると、 2025年はドル安傾向であったが円の弱さも際立った年となった 。
今後、円相場が反転するには、 実質金利の上昇と中立金利の引き上げが必要だ。 日銀が物価動向に遅れずに利上げを進め、 タームプレミアムの拡大を抑制できるかも焦点となる。ただし0. 75%という政策金利の水準は約30年ぶりの高金利であり、 追加利上げはその影響を見極めた後と考えられ、 早くても2026年半ば以降とみられる。当面、 円安への警戒が必要となりそうだ。
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