6日、ECBの政策金利発表が大きな注目を集めるだろう。
ユーロドルは今週4日続伸。しかし、政策金利を前に売り方が戻ってきている。
ECBが発表すると予想される3点:
1. 貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)詳細
2. 経済予測修正
3. 新しいフォワードガイダンス
3月、ECBはユーロ圏経済に対する追加金融刺激策としてTLTRO第3弾の実施を発表。詳細は6月に改めて公表するとしていた。
ユーロドル市場は今回のTLTROがどの程度寛大な条件なのか、融資額はいくらか、利下げが行われるのかといった材料に注目するだろう。
加えて発表されるインフレ・成長予測が弱気であれば、ドラギECB総裁はさらなる政策について発言するだろう。
ユーロ圏は低成長段階にある。
金融政策に大きく影響する個人消費、消費者物価指数、製造業PMI、小売売上高が軟調な結果となった。
4月独小売売上高は上昇するとされていた予想に反し2%低下。
5月独失業率は約2年ぶりに増加。連邦労働社会省はこれが不況の最初のシグナルであるとして警鐘を鳴らした。
ユーロ圏は現時点では自動車関税を免れているが、米中経済の減速による影響は避けられないだろう。
米中貿易戦争が再び激化する中、ECBによる景気刺激策や金融緩和の必要性が高まっている。
TLTRO第3弾が開始され次第ユーロドルは下落するだろう。
またEBCがインフレ期待を下方修正した場合にも下げ相場が予想される。
さらにユーロドルが売られすぎていることを考慮すると、市場はすでにECBのハト派姿勢を軽視し、経済成長予測の下方修正を視野に入れている可能性がある。
TLTROを超える新たな融資プログラムについて等、今後のECBの発言がユーロ相場に大きく影響するだろう。