すでに報道されている通り、
昨日は米製薬会社大手のファイザーが新型コロナウイルスについて、
最終段階の臨床試験で9割以上の感染予防の効果が見られたと発表。
この報道で、今後の経済停滞が回復するとの期待が大きくなった事から
株式、為替相場共に急騰。
日経平均株価は25,000円台と29年ぶりの高値となり、
ドル円は103円台から一時105.64まで値を飛ばす結果となりましたね。
ただ、10時現在はNYダウが昨日高値から約1,000ドルの反落。
日経平均株価も昨日夜間で26,000円近くまで上昇したものの、
10時現在の価格は25,100円台と調整の動きが目立っていますね。
このように、大きく上げた分、下げ幅も伴うという事は
頭に入れておかなければなりません(ボラティリティの上昇)
また、ドル円も昨日高値(105.64)から105円近辺まで下げており、
本日ゴトー日の影響も限定的(5,10のつく日はドルが買われやすい)
さらに注意したいのは、
ドル円の長期下落トレンドが変化してないという事です。
日足チャートをご確認頂いていても分かる通り、
3月にコロナの影響で大きな上げ下げが起きた後は、
ほぼ75日移動平均線で戻されており、
今回もその水準で止まっている事が分かります。
そのため、昨日高値(105.64)を切り上げると共に、
75日移動平均線や先行スパンをクリアしてから
買いに転じても遅くないと考えています。
【日足チャート】
ただし、NYダウが最高値の3万ドルに迫ったように、
これまではドル円の下落に反して上げ続けた株式相場(ドル売り株高)
今後コロナのワクチン開発が進み、
経済回復が早期になるという期待が高まると
利上げ観測の期待も出て株価にとっては下落要因となる可能性もあります。
その場合、今度は株価の下落に連れて
ドル円の上値が重くなりやすくなるので注意が必要です。
また、再度日足チャートをご確認頂きたいのですが、
6月の相場では一時109.84まで上値を伸ばし、
直近の持ち合いやテクニカルを好転させる動きとなっていますが、
その後は全戻し。
このように、トレンドが変わったと見せかけて
結局変わらなかった(ダマシ)という事もありますので、
併せてご注意下さい。
【日足チャート】
また、再び目立った値動きなどございましたら
改めて解説させて頂きますので、
一つの見方として参考になれば幸いです。
それでは、本日もよろしくお願い致します。
●今日の経済指標
10:30 [中国] 10月生産者物価指数(PPI)
10:30 [中国] 10月消費者物価指数(CPI)
14:00 [日本] 10月景気ウオッチャー調査-現状判断DI
14:00 [日本] 10月景気ウオッチャー調査-先行き判断DI
16:00 [イギリス] 10月失業保険申請件数
16:00 [イギリス] 10月失業率
16:45 [フランス] 9月鉱工業生産指数
19:00 [ドイツ] 11月ZEW景況感調査
19:00 [ユーロ] 11月ZEW景況感調査