迫る160円の攻防と為替介入

発行済 2026-06-01 16:26
ドル円相場は4月30日の急落後、下値を切り上げてきた一方、為替介入への警戒から上値も抑えられ、5月25日週は159円台前半を中心に膠着した。ただ、5月の主要通貨の対ドル変化率では円が最下位に沈み、米ドルはニュージーランドドルとノルウェークローネを除くすべての主要通貨に対して上昇した。

金融政策に対する市場の見方では、日本・ユーロ圏・イギリスで利上げ織り込みが後退した一方、米国では年末までに約0.6回の利上げ織り込みへと転じており、金融政策面ではドルがじり高となる可能性が高い。もっとも、米国のタームプレミアムの拡大を伴う長期金利上昇には注意を要する。

投機筋の円先物ポジションは、介入直後に若干縮小したものの、その後2週連続で円ショートが拡大した。通貨オプション市場のリスクリバーサルも1年物が高市総裁誕生後の水準を上抜けするなど、ドル円の先高観を示す動きとなっている。

円買い介入の原資となる外貨準備は4月末時点で約186兆円だったが、その後の介入により現時点では約175兆円程度と推計される。昨年9月合意の日米貿易協定では対米投資5500億ドルの一部を外貨準備から捻出するとされており、今後、外貨準備の規模に焦点が当たる可能性もある。
 
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