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ロシアの原料不足から利益を得る3つの主要なコモディティ関連株

発行済 2022-03-09 20:37
更新済 2020-09-02 15:05

ロシアのウクライナ侵攻の影響と、米国と西欧の同盟国によるロシアへの厳しい経済制裁が、最近の市場心理悪化の主な要因となっている。世界の株式は大きく売られ、コモディティ価格が急上昇している状況は、ロシアからの幅広い原材料の供給が途絶えることへの懸念に投資家が反応したものといえる。

ロシアは、石油天然ガスパラジウムアルミニウム小麦、炭酸カリウムや窒素など、多くのコモディティの主要生産国であり、またエネルギー、金属、穀物の世界最大の輸出国の一つでもある。

実際、このセクターの主要ETFの一つであるInvesco DB Commodity Index Tracking Fund (NYSE:DBC)は、年初来で約35%上昇し、2013年2月以来の水準に到達している。一方、S&P500は、同じ期間で12.5%下落している。

DBC 日次チャート

以下では、ロシア・ウクライナ情勢の長期化懸念によりコモディティ価格が上昇基調にある中で、投資家がポートフォリオへの組入を検討するに値する3つの原材料メーカーを紹介する。

1. The Mosaic Company

  • 株価収益率:14.2倍

  • 時価総額:214億ドル

  • 年初来リターン:+48.1%

Mosaic Company (NYSE:MOS)は、米国最大の炭酸カリウム系肥料・リン酸塩肥料の生産者であり、世界有数の肥料製造・販売企業である。この数ヶ月、好況な農業経済と継続的な農産物価格の高騰という強力な組み合わせのおかげで、株価は上昇している。

MOSは月曜日に64.71ドルと2011年9月以来の最高値まで上昇し、その後反落して58.19ドルで火曜日の取引を終了した。現在のレベルでは、同社の時価総額は214億ドルである。

モザイクの株式は14.2倍と合理的なPERで取引され、世界のコモディティ価格の上昇を考えると、その肥料に対する世界的な需要が堅調であるため、2022年は年初来で48.1%も高騰している。

MOS 日次チャート

ロシアは年間5000万トン以上の炭酸カリウム系肥料とリン酸塩肥料を生産しており、これは世界全体の13%に相当し、カナダに次いで世界第2位の肥料生産国となっている。プーチン大統領によるウクライナでの軍事行動をめぐり、ロシアと欧米諸国の緊張が高まっているため、先週は肥料の輸出を停止する可能性があると警告していた。

このように、ロシアの輸出禁止は世界の供給の大部分を市場から遮断することになり、輸入肥料に依存する世界の農業大国は新たな供給先を探すことになる。

それを考慮すると、InvestingProのモデルによれば、MOS株は今後12ヶ月で約35%上昇し、78.77ドルの適正価格に近づく可能性がある。

MOS 適正株価分析チャート

出所:InvestingPro

その他言及に値する関連銘柄:Nutrien (NYSE:NTR)、Corteva (NYSE:CTVA)、CF Industries (NYSE:CF)

2. Vale

  • 株価収益率:5.6倍

  • 時価総額:961億ドル

  • 年初来リターン:+41.3%

Vale (NYSE:VALE)は、ニッケル鉄鉱石の世界最大の生産者である。また、マンガン、、ボーキサイト、炭酸カリウム、コバルトも生産しており、製品の輸送に使用する鉄道、船、港の大規模なネットワークも運営している。

ブラジルのリオデジャネイロに拠点を置く同社の株価は、卑金属価格の高騰が原料メーカーに対する投資家の心理を強めさせ、今年に入ってから急騰し、2022年にはおよそ41%上昇している。

月曜日に7カ月ぶりの高値となる20.95ドルまで上昇したVALE株は、昨夜19.82ドルで取引を終えた。株価収益率(PER)は5.6と比較的低い。961億ドルの時価総額を持つ同社は、ラテン・アメリカで最も価値のある企業の一つである。

VALE 日次チャート

Valeは、ニッケルや他の様々な工業用金属の価格高騰の恩恵を享受している。

今週ニッケル先物は、世界第3位のニッケル生産国で世界の生産量の10%を占めるロシアからの供給がなくなるかもしれないという懸念に端を発した激しいショート・スクイーズにより、史上初めて10万ドルを超える高騰をみせた。

ロンドン金属取引所は、この急激な動きに取引を停止せざるを得なくなったほどだ。

ニッケル先物チャート

ニッケルは、主に自動車や建築分野のステンレス鋼に使用されているが、近年は電気自動車のバッテリー金属として使用されているため、需要が急増している。

世界有数のニッケル生産企業である同社は、ウクライナ危機の深刻化による米国およびNATO諸国とロシアとの緊張関係の高まりを受け、利益を得る好位置につけている。

実際、InvestingProの定量モデルは、今後12ヶ月間に現在の株価水準から60%の上昇を示唆し、適正株価は31.72ドルとしている。

VALE 適正株価分析チャート

出所:InvestingPro

その他言及に値する関連銘柄:BHP Group (NYSE:BHP)、Rio Tinto (NYSE:RIO)、Teck Resources (NYSE:TECK)

3. Bunge

  • 株価収益率:8.1倍

  • 時価総額:151億ドル

  • 年初来リターン:+13.9%

世界有数のアグリビジネス・食品企業であるBunge(NYSE:BG)の主要事業は、小麦、トウモロコシ大豆菜種カノーラ、ひまわりの種などの農産物およびコモディティ製品の購入、貯蔵、輸送、加工、販売である。

ロシアのウクライナ侵攻により穀物価格が上昇していることは、今後数ヶ月間、同社にとって良い兆候となるであろう。

小麦先物は週明けに過去最高値まで急騰し、トウモロコシ価格も世界的な供給途絶への懸念が高まる中、数年来の高値に上昇した。ロシアとウクライナを合わせると、世界の小麦輸出の約29%、トウモロコシ輸出の19%を占めている。

米国小麦先物月次チャート

世界の穀物産業における主要な地位を考慮すると、PERが8.1倍であるBungeは、今後数週間の間にさらなる地政学的な不確実性をヘッジしたい投資家にとって良い選択肢となるかもしれない。

穀物商の中核である農業サービスおよび油糧種子部門の好調を受け、Bungeの株価は年初から約14%上昇し、同時期のダウ平均株価とS&P500のリターンを大きく上回っている。

BG 日次チャート

BGの株価は、月曜日に2008年6月以来の高値である112.61ドルまで上昇し、その後後退して昨日は106.31ドルで終了した。現在の水準で時価総額は151億ドルである。

InvestingProのモデルによると、BGは現在過小評価されており、今後12ヶ月で29%の上昇が見込まれ、1株当たり137.10ドルの適正株価まで上昇する可能性があるとのことだ。

BG 適正株価分析チャート

出所:InvestingPro

その他言及に値する関連銘柄:Archer-Daniels-Midland (NYSE:ADM)、Adecoagro (NYSE:AGRO)、CHS (NASDAQ:CHSCL).

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