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2021年第1四半期決算を4月27日(水)の市場取引終了後に発表
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売上高予想:283億2,000万ドル
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EPS予想:2.56ドル
ソーシャル・メディア大手のMeta Platforms (NASDAQ:FB)の株価の最近のパフォーマンスは、第1四半期の決算内容が、期待はずれなものになるだろうと投資家が予想していることを示している。株価は月曜日、186.99ドルで終了した。
カリフォルニア州メンロパークに本社を置く同社の株価は、ハイテク企業の多いNASDAQ 100の中で今年最もパフォーマンスが悪く、40%以上下落している。同社は昨年9月に384.33ドルの史上最高値を記録して以降、約5000億ドルの時価総額を失っている。
この歴史的な暴落は、メタが2月に非常に期待はずれの 決算発表を行い、中核事業を拡大する能力を失ったことを投資家に示した後に起こった。フェイスブックのユーザー・ベースは、史上初めて成長が止まった。いくつかの市場では縮小さえしている。
フェイスブック、インスタグラム、ワッツアップを所有する同社は、Apple (NASDAQ:AAPL)の最新のプライバシー設定オプション(アプリによるインターネット活動の追跡を停止する選択肢をユーザーに提供)への解決策をみつけるのに苦労しているとも伝えられている。推定ではこれらの変更によってメタは今年約100億ドル、つまり2021年の売上高ベースで約8.5%の損失を被る可能性があるとされている。
多くのバリュー株よりも割安
競争の激化と規制リスクにより、投資家がメタの将来的な見通しを確信することはさらに困難になっている。
しかし急落した後、株価は現在、推定利益の15倍以下で取引されており、多くのバリュー株より割安になっている。このようなことは上場以来、初めてのことだ。
そのため、Investing.comが集計した59人のアナリストのほとんどが、「買い」と評価している。
出所:Investing.com
今後12ヶ月間の目標株価のコンセンサスは、67.82%の上昇の可能性を示唆している。
同様に、PERやP/S倍率、ターミナル・バリューに基づいて企業を評価するようないくつかの財務モデルによると、InvestingProによるMeta株の平均適正株価は350.27ドルで、現在の水準から90%以上の上昇の可能性を示唆している。
このような強気の予測にもかかわらず、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏と彼のチームは、同社を再び成長軌道に乗せるために困難な道のりを歩んでいることを投資家に警告している。現在、同社が直面している最も大きな逆風は、FBの競合であるTikTokの方が便利だと感じている若いユーザーが多く流れていることである。
加えて、ザッカーバーグ氏のメタバース・シフトの方向性がみえてこないことも問題だ。この大規模な事業が報われるのに、どれだけの時間がかかるかわからない。メタバースへの野望を形にしているメタのリアリティ・ラボは、2021年に102億ドルの損失を出している。こうした課題により、メタの株価は短期的には低迷を続ける可能性がある。
結論
メタの短期的な業績見通しは、ユーザー数の伸び悩み、アップルのプライバシー設定の変更、メタバース・ベンチャーへの膨大な支出など、多くの不確定要素に覆われたままだ。しかし、ザッカーバーグ氏は過去10年間、予想を上回る業績を上げ、投資家に大きなリターンをもたらした素晴らしい実績を持っている。
同社の新しい方向性を信じるバイ・アンド・ホールド型の投資家にとって、足元の株価水準は魅力的かもしれない。長い目で見れば報われると思う投資家は投資を検討してみると良いだろう。