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Daily Commentary - 05月29日2013年

発行済 2013-05-29 15:55
更新済 2019-12-18 20:45
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概観

米国の目覚ましい経済データ(住宅価格の上昇と消費者信頼感指数における循環的高水準)により、米国の金利は急騰し、昨晩は、これがUSDを押し上げた。10年物米国債利回りは17bp跳ね上がり、2016年1月のFFレート予想も17bp上昇して0.86%となった。それでも株式市場がどうにか上昇したことは注目に値し、今回は、「良い」金利上昇--- 景気を抑制するためにFRBが金融引締めを行うとの予測(先週のような)に基づくものではなく、景気回復期待によって生じたもの---であったことを示している。

次のステップは、FRBが金利の上昇にどのように反応するかを見極めることであろう。FRBに、景気改善の兆候に対する適切な反応としての動きが見られるだろうか?あるいは、市場が過剰反応していると考えるのだろうか?バーナンキ議長は、3月、金利に関するスピーチを行ったが、彼はその中で、「景気回復が進むにつれ、また短期実質予想金利とタームプレミアムがより通常の水準に戻るにつて、長期金利は上昇するだろう」と述べた。しかし、市場が過剰反応している場合は、「長期金利における極端に急激な調整を抑えるために、一定の環境の下では、そのペースや資産売却のタイミングを調整する可能性がある」とした。おそらく、ボストン連銀のローゼングレン総裁が、本日ミネアポリスで行うスピーチにおいて、質疑応答の時間にこの問題を取り上げるだろう。

本日、ドイツの5月のCPI(EU統一版)が前年比1.1%から1.4%へ上昇すると予想される。これは、ECBによる来週の利下げの必要性が後退することを意味するため、おそらくEURにとってプラスであろう。ドイツの雇用統計は、それほど興味深い結果とはならないだろう。EUのマネーサプライに関しては、ECBがもっと企業支援に力を入れるべきだとの圧力が高まっているため、全体の数字よりも貸出の持続的な減少の方が重要だろう。本日、欧州委員会は、各国に対する年間の推奨経済政策を策定するとみられ、欧州の緊縮財政政策が検討されるだろう。米国では、1週間に1度の住宅ローン申請件数が、本日発表される唯一のデータである。その他の地域では、本日、マーク・カーニーのカナダ銀行総裁としての最後の会合が行われる。金利の変更は予想されておらず、むしろ、問題は、金利を無期限の「一定期間」据え置いた後、引き上げると公約している声明の最後の文言を調整するかどうかであろう。世界のその他の中央銀行は、金融緩和バイアスに傾いており、カナダのCPIは現在、前年比わずか+0.4%(前年比コアで+0.5%)まで低下しており、そうしたバイアスを変更する可能性もある。

マーケット

EUR/USD

• 2日間の横ばい推移の後、EUR/USDはついに大きく動いた。同ペアは下落した後、1年半にわたる上昇トレンドライン・サポートであり、過去2週間に5回試された水準でもある1.2850でサポートを見出した。この水準も、今朝試されつつある。次のサポートは、1.2750-1.2780にあり、これを突破すれば、同ペアはヘッド・アンド・ショルダー・フォーメーションを完成するだろう。レジスタンス水準は1.2930に、次のより強力なレジスタンスは1.3000に現れるだろう。

USD/JPY

USD/JPYは昨日100.80のレジスタンス水準から反発した後、大幅に上昇し、102.00水準を突破し、前回の3つのセッションの下落が単なるリトレースメントであったことを示した。レジスタンスは依然として102.70水準に存在し、103.30が次のレジスタンスとなるだろう。100.80水準は引き続き強力なサポートで、これを突破すれば、従来のサポートである99.90に向かうだろう。

AUD/USD

AUD/USDは、重要なテクニカル水準と考えられる0.9600のサポート水準をオーバーナイトで突破したため、再度大幅な下落に苦しんだ。この下落が続けば、次のサポート水準は、2年ぶりの安値である0.9530である。これを突破すれば、0.9400までの間に重要なサポートは見当たらないため、そこまで推移する可能性が非常に高くなる。レジスタンスは現在、0.9630にあり、0.9700が次のレジスタンスとなるだろう。



• 金は、再び静かな取引セッションとなり、いつもの1383~1400ドルレンジで推移した。このレンジよりも高い水準にも低い水準にも達することはできず、これらの突破はわずかであったため、大きな動きは見られなかった。レジスタンス水準は依然として1400ドルと1430ドル水準にある。サポート水準は、本日、若干低下し1370ドルとなり、その後1350ドル水準となるだろう。

原油

• WTIは、93.50ドルのサポート水準から反発して上昇した後、昨日、主な勝者となった。この上昇の後、WTIは、心理的水準である95.00ドルでレジスタンスを見出し、96.00ドルまでスパイクした。WTIは95.00ドルに非常に近い水準にあり、本原稿執筆現在、96.30ドルが次の主なレジスタンスとなりつつある。サポート水準は引き続き93.50ドルと92.20ドルにある。

通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者

マーケット概要

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