木曜日、米国の好調な経済データが、米国の景気回復が進行中であることを裏付け、米国債利回りの上昇を招いたため、USDは、通貨バスケットに対して下落した。
原油先物は、昨日の中国のデータが期待外れの結果となり(中国の製造業指数が11ヵ月ぶりの低水準にまで落ち込んだ)、米国の原油在庫の減少量が小幅にとどまったことから、2日連続での下落となり、最近の下落幅を拡大した。
木曜日、米国および欧州の好調な経済データから、投資家が安全資産の地位を見直しつつあるため、金は、損失幅を拡大した。金の現物は、-0.5%の1オンスあたり1,315ドルまで下落した。
マーケット
EUR/USD
• EUR/USDは、引き続き短期的な強気トレンドにあり、1.32前後のレジスタンスを上方突破した後、上昇を試みた。オーバーナイトでは、その上昇幅を解消し、現在は1.3205のサポートまで戻している。4時間枠と日足枠において20日移動平均と200日移動平均を上回って取り引きされている。長期的には(日足、週足)、1.34/1.37と1.2750の間の取引レンジ内にとどまっている。
• レジスタンス:同ペアが上昇した場合、次のレジスタンス水準は、1.3283と1.3416に認められる。
• サポート:下落した場合、サポートは、1.3065と心理的水準である1.30に認められる。
USD/JPY
• USD/JPYは、引き続きペナント・フォーメーション内での保ち合いとなっている(青色の旗)。トライアングルの上限に向かって上昇しており、100.00にある心理的水準を再び試している。このペナントを突破すれば、同ペアには、次の強力な方向性のある動きが生じるだろう。
• レジスタンス:ペナントの上限と100.85にあるレジスタンス水準を上方突破して閉じれば、101.53と103.73にある次のレジスタンスに向けてさらに上昇するだろう。
• サポート:200日移動平均を下回ることが確認されれば、次のサポート水準である98.25と97に向けた調整が生じるだろう。
USD/CAD
• USD/CADは、1.0330にあるサポートを下方突破した後、昨日の取引において下落した。オーバーナイト取引では、先に生じていた損失の一部を取り戻し、昨日の水準に近いところまで回復した。現在、同ペアは、20日移動平均と200日移動平均を下回っており、弱気トレンドにあることから、同ペアは低下するとみられる。
• レジスタンス:上方調整が生じた場合、同ペアは、1.0330と1.0432でレジスタンスを見出すだろう。
• サポート:同ペアが低下した場合、次のサポート領域は、1.0138と1.00に認められる。
AUD/USD
• AUD/USDは、4時間チャートにおいて0.93前後の200日移動平均上でレジスタンスを見出した後、昨日の取引において、下落した。現在、同ペアは、20日移動平均と200日移動平均を下回っており、弱気なトレンドにあることから、下落することが予想される。
• レジスタンス:上方調整が生じれば、同ペアは、0.9307と0.9605でレジスタンスを見出すだろう。
• サポート:次の主なサポート領域は、最近の安値近辺で切りのいい数字である0.90に認められる。
金
• 金は、38%のフィボナッチ・リトレースメント水準である1346でレジスタンスを見出した後、昨日の取引において下落した。最近の上昇にも拘わらず、日足チャートでは200日移動平均を依然として下回っており、フィボナッチ・リトレースメント水準である1346(38%)、1398(50%)、1449(62%)の重要なレジスタンス領域に達しようとしている。現在の上昇は、引き続き下落局面での健全な調整であるとみられ、今後の展開が注目される。
• レジスタンスは1346、1398、1449に認められる。
• サポートは、現在、1300に近い200日移動平均近くに存在する。1300は、切りの良い数字であり、心理的水準でもある。金が下落した場合、次のサポート水準は、1274と1181に認められる。
原油
• WTIは、上昇トレンドチャネル(青色)を下回る水準で閉じた後、昨日の取引において下落した。依然として200日移動平均を日足チャートでも4時間チャートでも上回っているため、現在は、上昇トレンドの調整局面にあると考えられる。
• レジスタンスは、最近の高値である107.51と108.96、さらに重要な110前後の水準に認められる。
• サポート水準は、4時間チャートにおけるフィボナッチ・リトレースメントを利用して決定され、102.71(38.2%)、100.82(50%)、98.91(62.8%)に認められる。
通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者