ギリシャ支援問題の解決に前進が見られたことで、本日の外為市場では、ユーロが上昇基調を維持できるかどうかが焦点となろう。
注目材料は、ユーロ圏各国の各種PMI指数。ギリシャリスクが後退しているタイミングで、ユーロ圏経済の回復が示されれば欧州株は続伸し、独金利への上昇圧力が強まる展開が想定される。「株高・独金利上昇」となればEUR/USDは上値トライとなろう。ただ、アセンディングトライアングルのパターン形成(5月15日高値1.1467突破)には上記の米独スプレッドが1.48以下に拡大(独金利上昇幅>米金利上昇幅)することが求められよう。
米金利の動向は、本日の指標データ次第だろう。耐久財受注(5月)や住宅関連指標(同月)が総じて好調ならば、米金利に上昇圧力が強まることでEUR/USDの上値は限定的となろう。逆に総じて市場予想を下回れば、米ファンダメンタルズ改善期待の後退と利上げへの不透明感が強まることで米独金利差が拡大しよう。この場合、EUR/USDは1.14台の攻防へとシフトしよう。
【テクニカル分析コメント】- EUR/USD、アセンディングトライアングルのパターン形成を意識
レジスタンス
1.1467:5/15高値
1.1450:オファー
1.1400:オファー
サポート
1.1311:10日MA(黄ライン)
1.2890-80:ビッド
1.1260:短期サポートライン
1.1250:ビッド
週足の一目/基準線(赤ライン)をついに突破。日足ではRSIが60.00近辺で推移。さらに10日MAでサポートされている事実も考えるならば、目先の焦点は、アセンディングトライアングルのパターン形成(今年最高値1.1467突破)だろう。これを達成した場合は、レンジの上限1.15トライが焦点として浮上しよう。
一方、下値の焦点は、10日MA及び5月27日安値1.0819を起点とした短期サポートライン(今日現在1.1260前後)の維持となろう。ただ、これらサポートポイントを下方ブレイクしても、4月13日安値1.0520を起点としたサポートラインを下方ブレイクしない限り、ユーロ安・ドル高へ反転したと判断するのは早計だろう。
尚、直近のオーダー状況は上記の通り。
日足チャート
週足チャート