冴えない内容が続く米指標データを背景に、イエレンFRBによる早期利上げ期待は再び後退局面に。結果、米金利の低下とドル売りを誘発しているが、これらの点はセオリー通り。
最も注視すべきは米株の動向だろう。米景気回復の停滞を示唆する指標データの内容は基本的に株安要因だが、直近のダウ平均は1万8000ドル台を回復し、S&P500に至っては過去最高値を再び視野に入れる展開となっている。これら米株の動向を受けVIX指数も13.00を割り込む状況となる等、リスクセンチメントが後退する兆しは見えない。
このまま「株高オンリーのリスク選好」状態が鮮明となれば、円相場ではクロス円の動向を見極めることが重要な焦点となろう。なぜなら、USD/JPYがこのままドル売り圧力を背景に下値トライとなるかどうかは、クロス円の動向次第となるからだ。言い換えるならば、ドル売り圧力が強まる中ではドル高による反発が期待できない以上、USD/JPYが119円(短期サポートライン&一目/雲の下限)を維持するためには、株高を背景としたクロス円の堅調さに頼らざるを得ないということだ。
このままグローバル株式市場が株高を維持すれば、クロス円がUSD/JPYのサポート要因となろう。
逆にクロス円(=グローバル株式市場)が崩れる展開となれば、USD/JPYは上記のテクニカルポイントを一気に下方ブレイクし118円の再トライとなろう。
【テクニカル分析コメント】 -EUR/USD、ドル売り再燃のチャンスを活かし21日MA突破なるか
レジスタンス
1.0800:オファー
1.0793:21日MA (青ライン)
1.0778:リトレースメント:50.00%
1.0758:一目/基準線(赤ライン)
1.0750:オファー
サポート
1.0637:5日MA(黄ライン)
1.0600:ビッド、NYオプションカット
1.0500:節目のサポートライン
1.0453:3/13安値
昨日NY時間に短期レジスタンスラインの突破に成功。そして本日東京時間序盤に1.0710上のストップをヒットし、1.0750手前まで急伸した。
目先の焦点は一目/基準線(日足)のブレイクだが、ショートカバー継続の観点で考えるならば、真に注目すべきはボリンジャーの中心線ともなっている21日MAの上方ブレイクとなろう。今日現在1.08下の水準で推移しているが、オファーが同時に観測されていることから、重要な攻防分岐のポイントとして注視しておきたい。
このポイン(21日MA)トを突破した場合は、3月下旬から4月上旬にかけてレジストされた1.1000-1.1050ゾーンの攻防へとシフトしよう。よって、順張りスタンスで臨みたい。
逆に21日MAで 反落した場合は、常に1.05割れの展開を想定すべきだろう。よって、戻り売りスタンスで臨みたい。
1時間足
日足