ドルの買い圧力が強くならないのは金にとってはいいことである。
今月の連邦準備制度理事会(FRB)の4回目の利上げへの期待感があったにもかかわらず、NY金先物相場は火曜に約5 か月ぶりに高値をつけた。12月の利上げ後、FRBは金融引き締めを中断する可能性があり、ドル売り圧力が強まっている。
ニューヨークのRBCウェルスマネジメント(RBC Wealth Management)の貴金属アナリスト、ジョージ・ゲーロ氏は、「FRBによる利上げに先立ち、米10年債利回り下落と伴いドル安になっている」と述べた。
金相場の強い地合いに加えて、米中の貿易戦争での新しい懸念によって株価が火曜に下落したことや、米国債で逆イールドが発生していたことが金相場に影響を与えている。
「この金利では、現在地合いの強い金がポートフォリオに組まれることになるだろう」と同氏は述べた。
ニューヨーク商品先物取引所(COMEX)の2月限金先物は、1トロイオンス当たり1,246.60ドルで、7ドル(0.6%)上昇した。日次高値の1247.40ドルは7月11日の高値まで到達した。
ドルインデックスは、96.305の日次安値まで下落後に戻して、日本時間午前5時まで96.903となりほぼ横ばいとなった。
ちょうど1ヶ月前ではドルは上昇局面であった。これによって金はセーフヘブンとしての価値が薄れていた。
しかし、最近のFRBのハト派の発言により、ドルは上昇の勢いを失った。FRBは2019年から利上げには経済指標を基に、再び比較検討する必要があるとしている。
他の貴金属のうち、{{8836|銀|}}は0.7%上昇して1オンス当たり14.60ドルである。
パラジウムは1.5%上昇して1オンスあたり1,182.85ドルになり、プラチナは0.8%安の804.20ドルとなった。
銅は1.8%安の1ポンド当たり2.76ドルである。