世界経済減速の可能性が安全資産への需要を高め続けているため、金価格は金曜日のアジア市場で1300ドルを超えて上昇した。
ニューヨーク商品取引所の2月限 金先物は、午後3時56分現在で0.12%高の1296.35ドルとなった。午前中には1300.04の高値をつけていた。
世界の株式市場は、今週に中国が予想を下回るPMIを発表後、下落圧力を受けた。アップル(NASDAQ: AAPL)が第1四半期の売上予想を下方修正したというニュースもまた逆風となった。
一方、安全資産の金は、これらのニュースによって価格が上昇した。
Taurus Wealth Advisors PteのエグゼクティブディレクターであるRainer Michael Preiss氏は、価格が1300ドルを突破する前に「この上昇は、金が安全資産であることを認識している投資家によってもたらされている」と述べた。
RBCウェルス・マネジメントのGeorge Gero氏を含むアナリストたちによると、1300ドルは、さらに追加購入をするかどうかの重要な心理的ハードルと考えられている。「市場は経済や株式市場、ブレグジットを含む政治イベントに大きな懸念を抱いています。投資家が安全資産を求め続けるなら、価格は1350ドルに達する可能性があります」とGero氏は述べた。
一方、ドルインデックスは95.893となり0.02%上昇している。
金曜日に、商務省が来週に米中貿易協議を再開すると発表後、市場のセンチメントは幾分回復した。 1月7・8日の交渉は、米国のジェフリー・ゲリッシュ通商代表部(USTR)副代表が中心となって行う。