金価格は7日上昇している。一方で米ドルは10日に控えているFOMC議事要旨の公表と11日のパウエルFRB議長による発言に先駆けて下落している。金は上昇しているが、リスク選好度の改善によって、安全資産の金の上昇は限定的だろう。
日本時間14時52分におけるニューヨーク商品取引所(COMEX)における2月限の金先物は0.5%高で1292.25ドルとなっている。
金のトレーダーにとっては、今週公表される12月のFOMC議事録とパウエルFRB議長による発言が重要になるだろう。
12月のFOMCでは2018年4回目の利上げが発表された。そして2019年において2回の利上げが想定されていた。
投資家は今週公表される12月のFOMC議事録を隈なく読むだろうが、先週金曜日のパウエルFRB議長の発言の方が重視されるだろう。
パウエルFRB議長は、経済の動向に注視し、それによって政策金利を行うとしている。
「パウエル氏は、政策金利の見通しの変更についてオープンであるが、米国指標が強いと示す限り、FRBは利上げの見通しを続けるだろう」と、TD証券の商品ストラテジストのBart Melek氏は語る。
金には金利がないため、利上げにとても敏感に価格が動く。
「不明瞭な金融市場で、金は上昇すると考えられる。上昇に乗り遅れた人たちは、押し目を狙えるだろう」と、OANDAシンガポールのAPAC部門のヘッドであるStephen Inners氏は語る。
ドルインデックスは0.2%安で、95.523となっている。
「ドルが弱いことは、金の上昇に一役買っている。先週金曜日のジェローム・パウエル氏の利上げに対する見通しが、金が上昇する要因だ」と、ICBC Standard Bankの東京支店長の池水唯一氏は語る。
7日のアジア市場のほとんどは上昇している。日本の日経 225は約3%の上昇である。