21日発表の中国GDP成長率は景気の低迷を浮き彫りにしたが、予想通りであり、恐れていたほどではなかった。その後の原油価格は安定していた。
中国の国家統計局によると、21日公開の2018年第4四半期における中国のGDP成長率は、予想通りの6.4%であった。
また、2018年通年の同国のGDP成長率は6.6%であり、予想通りの結果であった。
この指標発表後の原油価格は堅調な値動きであった。日本時間15時06分時点における、ブレント原油先物価格は0.2%高の1バレルあたり62.83ドル、WTI原油先物価格は0.3%高の1バレルあたり54.2ドルであった。
一方、トレーダーは米中貿易摩擦の進展を待ち望んでいる。1月30、31日の劉鶴国務院副総理によるワシントン訪問を前に、米中両国が譲歩することを検討していると18日に報じられた。その後、原油先物価格は約3%反発した。
他方、ベーカーヒューズが公表した18日までの週の国内石油掘削リグ稼働数は前週比21基減の852基となった。
石油掘削リグ稼働数は3週連続で減少しており、2016年2月以来の大幅な減少であった。このことは、国内原油生産量の減少を示している。
17日にはOPECによるレポートが発表された。そのレポートでは、OPECの12月の産油量は日量75万1000バレル減少して日量3160万バレルとなったことを明らかにした。
また、OPECによる原油減産は原油価格を下支えし続けるだろう。
OPECの減産によって2019年の大部分は供給不足となり、年末を前に1バレルあたり70ドルまで上昇するだろう、と21日のロイター通信はBernstein Energy社の研究者の証言を引用して報じた。