米国エネルギー情報局(EIA)発表の原油在庫量が予想を下回ったことを背景に、31日の原油価格は3日続伸であった。
日本時間午後3時15分時点のWTI原油先物価格は0.6%高の1バレルあたり54.56ドルとなっている。30日には11月20日以来の高値となる54.92ドルを記録した。
ブレント原油先物価格は0.8%高の1バレルあたり62.06ドルとなっている。
米原油在庫量は1月25日までの1週間で91.9万バレル増であった。アナリストは320万バレルの増加を予想していた。
EIA発表の原油統計はサウジアラビア産石油の米国向け輸出量の減少を示しており、原油価格は上昇した。ブルームバーグの週間米国原油輸入チャートによると、サウジアラビアからの原油供給量は2010年ぶりの最低水準である日量44.2万バレルとなっている。
CNBCの報道によると、「OPECによる原油減産の影響が表れ始め、原油価格は高値となっている。EIAの週間統計によると、米国のサウジアラビアからの原油輸入量は、先週の水準から半分以上減少し日量44.2万バレルとなっている。これは2010年以来で2番目に低い水準である」とオーストラリア・ニュージーランド銀行は述べた。
他方、ベネズエラ国営石油会社PDVSAに対する米国の制裁発動により、供給が減少し原油価格はサポートされている。
そして、中国国家統計局が中国製造業は2ヶ月連続で縮小していることを示したため、中国のPMIが焦点となっている。
1月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は12月の49.4を僅かに上回り49.5であったが、未だに業況改善・悪化の分かれ目となる50を下回っている。
一方、1月のサービス業PMIは12月の53.8から54.7へ上昇した。
30日に始まった米中通商協議の結果は、今週末の原油市場へ影響を与えるだろう。