米国・メキシコ間の緊迫した情勢を受け31日の原油価格は約3%下落していたが、3日も値下がりが続いている。
3日午後5時11分時点でWTI原油先物は1.10%安の52.91ドル、ブレント原油先物は1.68%安の60.95ドルを付けている。
トランプ米大統領はメキシコからの全輸入品に対する関税を5%上乗せし、不法移民流入がなくなるまでさらに追加関税を課す可能性を明らかにした。これを受け31日の原油価格は3%ほど下落した。
ロイターによると豪Rivkin Securities投資アナリストのMithun Fernando氏は、「米国が主要な貿易相手かつ原油生産国であるメキシコに対し制裁関税を課すと述べたことで世界的に貿易摩擦が拡大し、にわかに原油価格が下落している」とした。
この1か月でWTI原油は16%安、ブレント原油は11%安となったが、これは過去6か月で最大の下落幅である。
対メキシコ追加関税、予想を上回る原油在庫量、紛糾する米中貿易戦争が原油価格に対し悪材料となっている。
米石油協会(API)は4日、米エネルギー情報局(EIA)は5日に原油在庫量を報告する。