22日のアジア市場で原油価格は上昇した。本日の取引でも、中東での緊張状態と米中貿易摩擦が依然として焦点となっている。
午後5時10分時点で、米国のWTI原油先物は2.21%高の56.86ドルで取引され、ブレント原油先物は2.23%高の63.86ドルで取引された。
先週、週次データにより米国原油在庫が再び大幅に減少している事が明らかになったものの、原油価格は2ヶ月で最大の下落を見せた。
米中貿易摩擦に関して継続する懸念が、原油売りのカタリストとして考えられている。トランプ米大統領は先週、中国との通商協議は直近には開始せず、中国輸入物品への追加関税を検討していると述べた。
中東で継続する緊張状態も注目を集めている。イランが、ホルムズ海峡でイギリスの石油タンカーを拿捕したと報じられ、中東地域での緊張が高まっている。拿捕に至った経緯は不明だが、イランの国営メディアは国際規則の違反によるものだと報じている。
6月にイランが米国の偵察機を撃墜して以降、中東地域での緊張は高まっている。その1ヶ月後には、トランプ米大統領がイランのドローンを撃墜したことを発表している。
両国は近日中に協議を始めるのではとの報道もあったが、イラン側がこれを否定している。
18日イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務相は国連において、トランプ米大統領のイラン産石油に対する制裁の取り下げがなければ、アメリカとの協議は行えないと述べた。