24日午後23時30分発表の週次の米国原油在庫量では予想の3倍近い減少となったが、減少要因はハリケーンによるものだとされ大きく下落した。本日7月25日のアジア市場では値ごろ感から小幅反発となっている。
WTI原油先物は0.3%高の56.05ドル、ブレント原油先物は0.2%高の63.31ドルで取引された。
米国エネルギー情報局(EIA)の発表によれば、7月19日までの週で原油在庫量は予想の400万バレル減に対し、1084万バレル減となった。
同局の発表によれば、ガソリン在庫量は予想の73万バレル減に対し、22万6000バレル減となった。また中間留分在庫量は予想の49万9000バレル減に対し、6万1300バレル増となった。
原油価格はデータの発表後すぐに上昇したが、一部のアナリストによりデータはハリケーン“バリー”の影響により歪んでいる可能性があるとの指摘もあり、その後最大4%の下落となった。
ハリケーンが7月13日にルイジアナ州沿岸を通過する前、米国メキシコ湾における原油生産の過半が最低でも2日停止した。
Clipperdataアナリストのマシュー・スミス氏は「ハリケーン“バリー”の影響による生産減で、今月第2週のデータは予想外の動きとなり、また輸入減なども重なったことで1100万バレル近い減少となった」と述べている。
アゲイン・キャピタルの創業パートナージョン・キルダフ氏も「明らかに、ハリケーン“バリー”は今週の米国原油生産を落ち込ませた」と賛同している。
中東地域の高まる緊張への懸念も原油市場の上昇を支える要因とされている。19日に、イランはイギリス籍の船舶を拿捕している。