[ドバイ 2日 ロイター] - イラン外務省のムサビ報道官は2日、欧州が核合意を存続させるための措置を打ち出さなければ、イランは合意の不履行で「より強力な措置」を取る用意があると述べた。国営イラン通信(IRNA)が伝えた。
イランは核合意の履行を段階的に停止する方針を表明しており、合意履行停止の第3段階として、今月6日までにウラン濃縮度を20%に高めることや、濃縮のための遠心分離機を再稼働することもあり得るとしている。
報道官は「欧州が十分な決意を示さなければ、合意の履行を減らす用意がある。第3段階が計画されており、第1段階や第2段階よりも強力な措置になる。核合意におけるイランの権利と取り組みのバランスを取ることが狙いだ」と述べた。
一方、イラン政府報道官は2日、同国の核合意について、主にロウハニ大統領とフランスのマクロン大統領が電話協議したことで両国間の見解が近づいてきたと述べた。国営テレビが伝えた。
報道官は「幸いにも、多くの問題で見解が近づき、今は欧州の(核合意への)コミットメント実行に向けた実務的な協議が行われている」と述べた。詳細は明らかにしていない。
米国が核合意から離脱した後、欧州は米国の制裁からの救済措置を講じると約束してイランに合意を順守するよう働きかけている。