[シンガポール/北京 2日 ロイター] - 中国は、天然ガスの国内調達に向けシェール開発などを強化する。米国との貿易戦争激化で、エネルギー確保が課題となり、輸入への依存を減らす。
国家エネルギー局(NEA)の石油・ガス部門が8月31日に発表した報告書は、四川省で天然ガス生産を増強すべきと指摘。
中国のガス消費量は今年、約10%増加して3100億立方メートル(bcm)となり、2050年まで消費量が拡大し続ける見通し。今年の予想伸び率は、昨年の17.5%から鈍化するものの、量にして28bcmと、2007─18年の平均19bcmを上回るという。
中国は昨年、米国から輸入する液化天然ガス(LNG)に追加関税を発動したが、依然、世界2位のLNG輸入国となっている。
西安大学エネルギー・経済研究所のディレクター、Lin Boqiang氏は「中国の石油・ガスの輸入依存度は非常に急ピッチで高まっており、石油は70%を超え、ガスは50%に近づいている」と述べた。
NEAの報告書は、在来型ガスと、シェールなどの非在来型ガスが豊富な四川省を国内最大のガス開発拠点とすべきと指摘。非在来型ガスの開発を進めることにより、国内の天然ガス生産の約3分の1を占めるようになるとした。現在のシェアは20%。