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米とメキシコ、季節の農産物で新たな通商紛争の緊張浮上

発行済 2020-01-31 10:09
更新済 2020-01-31 10:13
米とメキシコ、季節の農産物で新たな通商紛争の緊張浮上

[メキシコ市 30日 ロイター] - 米国とメキシコの間で、季節的な農産物の輸出規制につながりかねない新たな緊張状態が生じている。メキシコ経済省の幹部が、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表の動きを批判する書簡を国内農業団体に送付、ロイターが第三者から入手した。

米国とメキシコの代表は昨年12月、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定、USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)にそれぞれ再署名したばかり。

書簡はメキシコ経済省のルス・マリア・デラモラ通商交渉担当次官から、メキシコ全国農牧協議会(CNA)のボスコ・デラベガ会長宛て。トランプ米大統領によるUSMCA実施法案署名2日前の今年1月27日付。

ライトハイザー氏は9日、フロリダ州出身の議員らに対し、同州とジョージア州の米農家を巡り保護主義的措置を導入する方針を伝えた。書簡はこれに懸念を表明。世界貿易機関(WTO)の規則やUSMCAに抵触するとし、こうした措置には米国産のコーンや小麦や豚肉などの輸出規制措置で報復するとしている。

両州は米大統領選の接戦州。ライトハイザー氏はメキシコについて直接に名指していないが、両州の農業には最大のライバル国だ。

デラベガ会長はインタビューで、米国の措置はメキシコのトマトやベリー、マンゴーなど、輸出が成功している農産物を標的にする可能性が高いとの予想を示した。

CNAのデータによると、こうした農産物は年間輸出額が約120億ドルに上り、メキシコ国内で約140万人の雇用を支える。

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