(ブルームバーグ): 17日のロンドン原油市場で北海ブレント先物相場は1バレル=57ドル前後で安定的に推移した。中国や他のアジアの国・地域が新型コロナウイルスの経済への影響を相殺するため刺激策の実施を表明、原油需要の見通しが好転した。
先週、新型ウイルスの世界経済への影響を巡る懸念が若干後退する中、北海ブレントは5%余り上昇し、昨年9月以来の大幅な上げとなった。中国と香港、シンガポールは新型ウイルスの影響に対応するため財政刺激策を実施する方針を示した。中国は法人減税などの措置を検討している。
PVMオイル・アソシエーツのアナリスト、スティーブン・ブレノック氏は、「原油はついに低迷を脱したようだ」とし、「経済的影響の緩和に向けた中国中銀の盛んな刺激策で投資家は元気づいている」と説明した。
ロンドンICEのブレント先物4月限は35セント高の57.67ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の電子取引でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物3月限は28セント高の52.33ドル。WTI先物は先週、昨年12月以来の大幅上昇となった。17日はプレジデンツデーの祝日のため立会取引は休場だった。 原題:Oil Steady as Asian States Seek to Offset Virus Impact (1)(抜粋)
--取材協力:James Thornhill、Serene Cheong、Saket Sundria、Amy Stillman.
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Grant Smith gsmith52@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:James Herron jherron9@bloomberg.net, Rakteem Katakey、Christopher Sell
©2020 Bloomberg L.P.