[シンガポール 1日 ロイター] - アジア時間の原油先物は上昇。北海ブレントは1バレル=70ドルを突破した。米国で夏のドライブシーズンが始まり、今後数カ月に燃料需要が増加するとみられることが支援材料になっている。
財新/マークイットが1日発表した5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が、昨年12月以来の高水準となったことも支援材料。
0223GMT(日本時間午前11時23分)現在、北海ブレント先物8月限は0.83ドル(1.2%)高の1バレル=70.15ドル。米WTI原油先物7月限は1.29ドル(2%)高の1バレル=67.61ドル。
INGエコノミクスのアナリストは1日付のリサーチノートで「アジアの一部地域での新型コロナウイルス関連規制強化を巡る懸念があるものの、市場は米国や欧州からの明るい需要見通しに注目しているようだ」と指摘。
「米国ではメモリアルデーの週末から夏のドライブシーズンが正式に始まったが、ガソリン在庫はすでに減少傾向にあり、この時期としては5年ぶりの低水準からそれほど遠くない水準となっている」と述べた。
調査会社ガスバディーによると、30日の日曜日のガソリン需要は過去4週の日曜日の平均を9.6%上回り、日曜日の需要としては2019年夏以来の強さとなった。
ただ、生産拡大見通しを背景に原油相場の上値は重い。
関係筋によると、石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟産油国を加えた「OPECプラス」は6月1日の会合で、協調減産の段階的な縮小方針を確認する見込みだ。
INGエコノミクスのアナリストは「この程度の追加供給であれば、市場で吸収できるとみている。(OPECプラスは)今後2カ月について予定通り増産を進めることを確認する見通しだ」述べた。