[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米エネルギー情報局(EIA)は8日、2021年の米原油生産見通しを前年比23万バレル減の日量1108万バレルに上方修正した。これにより、29万バレル減を見込んでいた前月発表の従来予想から減少幅が縮小した。
原油価格は石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の協調減産に支えられ、約2年ぶりの高水準まで回復。これを受け、米石油会社の一部で油井の掘削が活発化し、5月の掘削リグ数は10カ月連続で増加した。
EIAは「現在の予想では、21年の米国産標準油種WTIの価格は1バレル=60ドルを上回る水準で推移する見通しとなっている。石油会社は油井の掘削を進め、22年の生産を21年の水準から引き上げる見込みだ」と指摘した。22年の原油生産は日量平均1180万バレルに増加するとみられている。
一方、21年の米石油・液体燃料需要見通しは149万バレル増の日量1961万バレル。従来予想では139万バレルの増加が見込まれていた。
21年の米ガソリン需要見通しは日量平均870万バレル、22年は同900万バレル。