[シンガポール 10日 ロイター] - アジア時間10日の原油先物は下落。米エネルギー情報局(EIA)の統計でガソリン在庫が急増し、夏のドライブシーズン序盤の燃料需要が予想より弱かったと受け止められた。
0108GMT(日本時間午前10時08分)時点で北海ブレント先物は0.34ドル(0.5%)安の1バレル=71.88ドル。
米WTI先物は0.36ドル(0.5%)安の69.60ドル。
ANZリサーチのアナリストは「米国の需要ピーク期である夏のドライブシーズンの到来で市場は楽観的になっていた」と指摘。「コロナワクチン接種の加速と交通量の増加は輸送燃料需要にプラスの材料だが、今回のデータは回復への道のりがなだらかではないことを浮き彫りにした」と分析した。
EIAのデータによると、戦略石油備蓄(SPR)を含む原油在庫は11週連続で減少したが、ガソリン在庫は大幅に増えた。
一方、リビアの石油積み出し港の関係筋によると、石油会社ワハ・オイルはパイプラインの破損を修復し、10日に通常操業の再開を目指しており、これも原油相場の重しとなった。