[シンガポール 17日 ロイター] - アジア時間の原油先物は、米ドル高が重しとなり下落。ただ、米原油在庫の大幅減で下げ幅は限定されている。0103GMT(日本時間午前10時03分)時点で、北海ブレント先物は0.74ドル(1%)安の1バレル=73.65ドル。
前日は2019年4月以来の高値を付けていた。
米WTI原油先物は0.69ドル(1%)安の1バレル=71.46ドル。前日は18年10月以来の高値を付けていた。
米連邦準備理事会(FRB)が利上げ予想時期を23年に前倒ししたことを受け、オーバーナイトで米ドルは大幅に上昇した。ドルが上昇すると、ドル建てで取引される原油は割高となり、需要の重しとなる可能性がある。
ただ、米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が公表した週間統計で、前週に製油所の稼働が記録的な高水準となり、原油在庫が大幅に減少したことが示されたため、原油先物の下げ幅は限定されている。
また、5月の中国の原油精製量が前年同月比4.4%増加し、過去最高を記録したことも相場の支援材料となった。
OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は、原油の需給のファンダメンタルズはドル高の影響を容易に補えるため、現在の原油安は一時的なものとの見方を示した。