[ベルリン 21日 ロイター] - ドイツの中道派、自由民主党(FDP)は、9月の連邦議会(下院)選挙後に緑の党と連立を組むことに否定的だという。独紙ビルトが21日、党関係者の話として伝えた。
緑の党は、連邦議会選でメルケル首相の保守系与党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)に次いで2番目に多い議席を確保する見通し。ただ、FDPが連立に難色を示せば、緑の党の連立交渉は難航が予想される。
世論調査によると、緑の党の支持率は現在約20%、CDU・CSUは約28%。両者が連立を模索することも可能だが、温暖化対策やデジタル分野のインフラ整備、教育への投資に向けた増税で溝が埋まっていない。保守派は増税がコロナ禍からの景気回復を損ねると主張している。
FDPの支持率は約13%、中道左派・社会民主党(SDP)は約16%。緑の党を加えた3党が連立を組めば議会過半数を確保できる。
FDPは保守派との有力連立候補だが、両者が連立を組んでも過半数確保は難しい。