[サクラメント(米カリフォルニア州) 14日 ロイター] - 米カリフォルニア州のニューサム知事(民主党)のリコール(解職請求)の賛否を問う住民投票が14日締め切られ、同日夜時点で反対票が過半数を大幅に上回り、続投が確実となった。
新型コロナウイルス感染や移民、犯罪を巡る同知事のリベラルな政策に対して共和党がリコール運動を展開した。
しかし、ニューサム氏は反対キャンペーンが奏功し、終盤にかけて民主党支持者の投票率を高めることに成功したもようだ。
同日夜時点の州公表の集計結果によると、開票率46%でリコール反対が67%と、賛成33%を30ポイント余り上回った。
米国のテレビ局は投票が締め切られてから約40分後にはリコール不成立と伝えていた。
ニューサム氏は14日夜、州都サクラメントで「カリフォルニアの多数の州民が基本的権利である投票権を行使したことに謙虚な気持ちと感謝を感じている」と述べ、勝利宣言した。
「経済的正義、社会的正義、人権的正義、環境的正義、カリフォルニアがこれまで大きな進展を遂げた価値観、これら全てに関する投票だった」と強調した。
リコール反対キャンペーンの終盤に同氏は、応援に駆け付けたバイデン大統領とハリス副大統領と集会に登壇した。
州の統計によると、共和党の候補者の中で最も有力とされているラジオ司会者のラリー・エルダー氏は、リコールが成立した場合の後任を選ぶ投票で、開票率34.3%の段階で約43%の得票率を得た。
エルダー氏はコロナワクチン接種とマスク着用の義務化を撤回すると公約。選挙戦終盤には、トランプ前大統領とともに、民主党が選挙を盗もうとしているとの主張を展開した。