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中国、海外で新たな石炭火力発電所建設せず=習主席

発行済 2021-09-22 06:13
更新済 2021-09-22 08:54
© Reuters. 中国の習近平国家主席は21日、中国は海外で新たな石炭火力発電プロジェクトを実施しない方針を示した。2019年5月撮影(2021年 ロイター/Jason Lee)

[国連 21日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は21日、中国は海外で新たな石炭火力発電所を建設しないと表明した。気候変動対策に関する新たな公約を示した格好だ。

詳細は不明だが、この方針によって途上国での石炭発電所への融資が大幅に制限される可能性がある。

習主席は事前に収録された国連総会での演説で「中国は他の途上国がグリーンエネルギーや低炭素エネルギーを開発するための支援を強化する一方、海外で新たな石油火力発電プロジェクトを立ち上げることはしない」と述べた。

米国のケリー大統領特使(気候変動問題担当)は習氏の演説を受け、10月31─11月12日に英グラスゴーで開かれる第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の成功に向けた「大きな貢献」であり、良いスタートだと歓迎。

「この件について中国にかなりの間、働き掛けてきた。習主席がこの重要な決定をしたと聞いて非常に喜んでいる」と述べた。

COP26のシャーマ議長も発表を歓迎。国連のグテレス事務総長は、世界の気温上昇を産業革命前からできるだけ1.5度以内に抑えるパリ協定の目標に言及し、目標の実現可能性を維持するためには世界的な脱石炭の加速が最も重要なステップだと述べた。

習氏は中国のCO2排出について、2030年までにピークを迎え、60年までに実質ゼロにするという昨年示した目標を繰り返し表明した。

これより先、バイデン米大統領は国連総会で初の一般討論演説を行い、「新たな冷戦」は望まず、同盟国との連携を重視しつつ活発な競争を展開すると表明した。

習氏は「小さなサークル形成やゼロサムゲームを拒否しなければならない」と述べた。日米豪印の4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」を念頭に置いた発言の可能性がある。

「外部からの軍事介入やいわゆる民主的転換は害をもたらすだけだ」とも述べ、米国を暗に批判した。

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