[10日 ロイター] - 中国の政府系調査会社、安泰科によると、同国の10月の銅カソードの生産は前月比2.2%減少した。電力不足や原材料の供給網の混乱が背景。
調査は、国内生産能力の80%以上を占める22の精錬業者を対象に実施した。
10月の生産量は75万2000トン。前月は76万8900トンだった。前年同月比では1.8%増加した。
安泰科は9日遅く「10月は一部の地域で電力供給が比較的タイトだった」と表明。港湾の混雑や出荷能力の不足を背景に、銅精鉱や銅スクラップなどの原材料の入荷が遅れたと指摘した。
ただ、11月は精錬業者のメンテナンス期間が段階的に終了し、電力供給も回復しているため、同月の生産量は78万トン前後に増加する見通しという。
1─10月の銅カソードの生産は、前年同月比9.18%増の765万トン。
安泰科によると、51の亜鉛精錬業者の10月の生産量は44万1000トン。前月から1万4000トン減少した。前年同月比では9.2%増。
亜鉛の生産も、電力不足や、内モンゴル自治区、湖南省、広西チワン族自治区、河南省、陝西省などのエネルギー消費規制の影響を受けた。
1─10月の亜鉛生産は、前年同期比3.2%増の447万トン。
大手亜鉛精錬業者の亜鉛在庫は今月、10月初旬との比較で小幅に増加。通常の生産を続けている大半の企業が、在庫を積み増している。
安泰科は、11月の亜鉛生産を1万1000トン増の45万2000トンと予測した。