[ボルティモア 10日 ロイター] - バイデン米大統領は10日、31年ぶりの大幅な伸びになった10月の米消費者物価指数(CPI)について「余りに高い水準にとどまっている」と述べ、物価抑制に努める姿勢を強調した。
社会が新型コロナウイルス禍から正常化する中、モノ不足や価格上昇の深刻化しており、バイデン大統領に政治圧力が高まっている。
バイデン氏はこの日、インフラ投資法案が議会を通過したことを受けてメリーランド州のボルティモア港を訪問。CPIは引き続き極めて高水準にあるとし「正面から取り組む必要がある課題に、なお直面している」と指摘。また、物価高を反転させることが「私にとって最優先事項だ」と述べた。
米労働省が同日発表した10月のCPI(季節調整済み)は前年同月比6.2%上昇と、1990年11月以来の大幅な伸びを記録した。ガソリンや食品価格が上昇する中、伸びは前月の5.4%上昇から加速し、市場予想の5.8%上昇も上回った。世界的なサプライチェーンの混乱を背景に、インフレが来年にかけても高止まりする兆候を示唆した。