[ブリュッセル 11日 ロイター] - フランスのリステール貿易相は11日、欧州連合(EU)が通商交渉をより確固とした姿勢で慎重に進めるべきだと述べた。来年4月の大統領選挙前の合意を阻止する意図はないと説明した。
EU外交筋からは、農業分野に特に神経質なフランスは、通商交渉が進んでいるチリやニュージーランドとの合意を遅らせたいと考えているとの指摘が出ていた。
リステール貿易相は、EU貿易担当相会合を前に記者団に、フランスはいかなる合意も阻止していないとし、EUは労働の権利や人権、環境保護といった問題で、通商協定を結ぼうとしている国により厳しい姿勢を取る必要があると強調した。
ドムブロフスキス欧州委員会上級副委員長(通商担当)はその後の記者会見で、ニュージーランドについては、まだかなりの作業が必要とし、チリについては専門的な協議が終わったとした上で、EU加盟国との協議を続けていると説明した。