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[トリポリ 14日 ロイター] - リビアで独裁政権を率いた故カダフィ大佐の次男セイフイスラム氏(49)が14日、12月24日に予定される大統領選挙に立候補を届け出、約10年ぶりに公の場に姿を現した。反政府運動で故カダフィ大佐が失脚した2011年以降、同国では混乱が続いている。
選挙管理委員会の動画によると、眼鏡をかけて、ひげを生やしたセイフイスラム氏は伝統的な茶色のローブにターバン姿で姿を見せ、届け出書類に署名した。
選挙にはほかに、東部の有力軍事組織「リビア国民軍(LNA)」のハフタル司令官、アブドルハミド・デイバ暫定首相、LNAと共闘している代表議会のサレハ議長らが立候補を表明している。
ただ、多くのリビア人は、現在もカダフィ政権時代を専制政治として記憶している上、セイフイスラム氏ら過去の政権に属した人物らは長らく政治から離れており、主要対立候補ほどの支持を得るのが困難な可能性があるとみられる。
選挙には大半の政治諸派と諸外国が支持を表明しているが、対立組織が方法や日程を巡って対立しており、実現はなお流動的。
セイフイスラム氏はロンドン大学経済校卒業で英語が堪能なことから、一時は西側に好意的なリビアの顔と見なされ、父親の後継者と目されていた。