[上海 24日 ロイター] - 中国共産党系の有力紙「環球時報」は24日付の社説で、米国が石油備蓄の一部放出によりインフレを抑えるため「中国に助けを求めている」とした上で、この措置は誰にとっても利益となるが、中国が優位な立場にあると指摘した。
バイデン米政権は23日、日本や中国、インド、韓国、英国と協調し、石油価格の抑制に向け、戦略石油備蓄を放出すると発表した。米政府高官によると、米国が中国など主要消費国と協調して備蓄を放出するのは初めて。
その後、中国の備蓄当局は原油備蓄の放出に取り組んでいると表明したものの、米国の要請についてはコメントを控えた。
環球時報は、来年の中間選挙を控えインフレがバイデン大統領の民主党を脅かしていると指摘。そのためにバイデン政権は再び中国に頼らざるを得なくなったとし、「これは誰にとっても利益となる方向だが、中国が明らかに優位に立っている」との認識を示した。