[東京 8日 ロイター] - 原油先物価格は8日、反落している。投資家は新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン」が原油需要に与える影響や新変異株に対する既存ワクチンの有効性を見極めようとしている。
0129GMT(日本時間午前10時29分)時点でブレント先物は0.25ドル(0.3%)安の1バレル=75.19ドル。前日は3.2%上昇した。
米WTI先物は0.19ドル(0.3%)安の同71.86ドル。前日は3.7%高となった。
オミクロンへの懸念で原油は先週大きく売り込まれたが、影響がそれほど大きくならないとの見方から今週に入り相場の調整が続いているとアナリストは指摘する。
南アフリカのアフリカ・ヘルス研究所の研究者、アレックス・シガル氏は7日、オミクロン株は、米ファイザーとビオンテックのワクチンが提供する防護機能を部分的に擦り抜けることができるとの見方を示した。
英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は、米Virバイオテクノロジーと共同開発した新型コロナウイルス感染症に対する抗体治療薬「ソトロビマブ」について、初期段階の研究データでオミクロン変異株の全ての変異に有効との結果が得られたと発表した。
米週間在庫統計に投資家は反応薄だった。関係筋によると、米石油協会(API)が7日に公表した米在庫統計は、原油在庫が減少する一方で、ガソリンとディスティレート(留出油)の在庫は増加した。
イランの核合意再建協議の行方や緊迫するロシアとウクライナの情勢、今冬の北半球の天候にも注目が集まっているという。