[ブリュッセル 14日 ロイター] - 欧州連合(EU)当局者は14日、EUがロシアによるウクライナの不安定化に向けた動きに対し複数の対応策を用意しているものの、ロシア政府の計画を正確には把握していないと明らかにした。
当局者によると、米ロシア間の協議は「多くの成果を上げていない」ものの、プーチン大統領はドイツやフランスの首脳を通じた対話には引き続きオープンという。
ロシアがEUへのエネルギー供給を削減した場合に備え、必要に応じ供給を拡大するよう、ノルウェーやカタールなどと協議しているほか、ロシアのウクライナ侵攻に伴う移民や難民のEU域内への到着にも備えているという。
当局者は「ロシアが同地域における警察官であると証明しようとしている」とし、「ウクライナ市民が自由な民主主義や価値観、原則、自由を選択したというのが、ロシアの批判だ」と述べた。
ロシアがウクライナに侵攻し、EUが厳しいロシア制裁に踏み切れば、ロシアの報復によるEUへの打撃は一段と大きくなる見通しと指摘した。
また、EUはウクライナへのマクロ経済追加支援を決定する見通しで、ウクライナ政府はEUとの関係強化を含む一段の政治的支援も求めているという。