[ドバイ 10日 ロイター] - 原油増産を巡るアラブ首長国連邦(UAE)当局者からの相反する発言を受け原油市場のボラティリティーが高まっている。
アラブ首長国連邦(UAE)のアルオタイバ駐米大使は9日、UAEは原油増産を支持しているとし、石油輸出国機構(OPEC)に検討するよう働き掛けると述べた。
これを受け、9日の原油先物は急落。北海ブレント先物は13%安の1バレル=111.14ドルとなり、2020年の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)発生初期以来、最大の下げとなった。
ただ、その後、UAEのマズルーイ・エネルギー相が、OPEC加盟国と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の合意や現行の生産調整の仕組みにコミットしていると表明。UAE関係者も10日、ロイターに対し、UAEは独自に増産する意向はなく、OPECプラスの政策に引き続きコミットしているとした。
こうした発言を背景に10日の原油先物は116ドル超に回復している。