[ワシントン 14日 ロイター] - 米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は14日、ロシアの制裁逃れを防ぐため、新たな取り組みを進めていると明らかにした。
サリバン氏は「ロシア内外で制裁逃れを支援しようとしている標的を特定する取り組みに関して来週もしくは再来週に発表する」との見通しを示した。
さらに、ロシアがウクライナへの武器供給を妨害しようとすれば、西側諸国との対立が激化すると指摘。ロシアが物資が集約する北大西洋条約機構(NATO)諸国の領土に攻撃すれば、NATOの集団安全保障を定めた条約5条が発動され、状況は一変するとけん制した。
NATO条約5条は、一つの加盟国に対する攻撃をNATO全体への攻撃と見なすと規定している。5条が発動されたのは2001年9月の米同時多発攻撃時のみ。
ロシアの黒海艦隊の旗艦であるミサイル巡洋艦「モスクワ」で火災が発生したというロシア国防省の発表については、ウクライナと連絡を取ったところ、「ウクライナが攻撃したと主張している」とし、「現時点で独自にこの情報を検証することはできないが、ロシアにとっては大きな打撃だ」と述べた。
また、米政権高官が近くウクライナの首都キーウを訪問するかどうかについてはコメントを控え、ウクライナにおける戦闘が数カ月以上続く可能性があるという認識を示した。