[ブリュッセル 21日 ロイター] - 欧州連合(EU)加盟国は、EUが昨年提案した輸送・建物などの分野の温室効果ガスの国別削減目標を受け入れる見通し。域内で「努力を共有」する計画の実現に一歩近づいた。
外交筋の話や文書草案で明らかになった。全体で関連セクターの排出量を2030年までに05年比で40%減らす。
EUの温室効果ガスの36%は建物から排出されており、輸送部門からの排出量も近年増えている。EUの気候変動目標を達成するためには、両分野の排出削減を進めることが必要になる。
草案によると、スウェーデン、フィンランド、ドイツ、デンマーク、ルクセンブルクは、関連セクターの排出量を30年までに05年比で50%減らすことを義務付けられる。ブルガリアは10%の削減、ルーマニアは12.7%の削減を求められる。
合意が成立すれば、各国は既存の削減目標を引き上げることになる。ブルガリアは現在、30年までに排出量を増やさないことを目標に掲げている。ドイツの現在の目標は38%減だ。
外交筋によると、加盟国はこの草案をたたき台として合意文書を作成し、その後欧州議会と最終ルールを交渉する見通し。