[21日 ロイター] - ロシア天然ガス大手ノバテクのレオニード・ミケルソン最高経営責任者(CEO)は21日、同社が主導する北極圏の液化天然ガス(LNG)プロジェクト「アークティックLNG2」について、生産開始にあたり課題があるため、スケジュールの変更が必要な可能性があるとの考えを示した。インタファクス通信が伝えた。
総事業費210億ドルの同プロジェクトは、ロシアが2035年までにLNG生産を大幅に拡大し、世界シェアの20%を占める計画の柱だった。
当初は2023年に3本のラインのうちの1本の稼働を開始する予定だったが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて西側諸国がロシアに制裁を科す中、プロジェクトの実施が難しくなっている。
インタファクスによると、ミケルソン氏はプロジェクトのスケジュールの確定は難しいとし、1本目のラインは85%完成しているが、プロジェクト全体の完成度は65%にとどまっていると語った。
ノバテクは同プロジェクトの60%を出資し、三井物産と石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の企業連合、仏トタルエナジーズ、中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国海洋石油集団(CNOOC)がそれぞれ1割出資している。