[22日 ロイター] - 原油先物はアジア時間に下落。週足で4%近い下げとなっている。主要国の利上げ、世界経済の減速や中国の新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が需要減退を招くとの懸念が相場の重しとなっている。
0130GMT(日本時間午前10時30分)時点で北海ブレント先物は0.81ドル(0.8%)安の1バレル=107.52ドル。米WTI先物は0.72(0.7%)安の103.07ドル。
ブレント、WTIとも週足で約3.7%安の水準。ロシアが2月24日にウクライナ侵攻を開始して以降では、週間で最も小さい変動幅となっている。
今週後半は、国際通貨基金(IMF)の経済成長予測引き下げなどを受けて、ウクライナ戦争がインフレ高進を引き起こし、経済成長が抑制されるとの懸念が支配的となった。
中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は22日、中国の金融市場は外的ショックへの免疫がないとの認識を示した。
また、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が5月の連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利上げが「検討される」と述べたことを受け、ドルが上昇したことも原油の悪材料。
それでもなお、供給は逼迫しており、欧州連合(EU)がロシア産原油の禁輸措置を決めれば、一段と引き締まる可能性がある。ANZリサーチのアナリストは、ウクライナ情勢悪化でEUに対し、禁輸に動くよう圧力が強まっていると指摘した。