[ブリュッセル 6日 ロイター] - 欧州連合(EU)が打ち出した対ロシア制裁の一環としてのロシア産原油の段階的輸入禁止について、ハンガリー、スロバキア、チェコに対応する時間を与えるための変更を欧州委員会が提案したことが関係筋の話で分かった。ただ、6日朝の協議で合意は得られなかったという。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は4日、ウクライナ侵攻を受けた対ロシア制裁第6弾として、ロシア産原油の段階的輸入禁止、主要銀行や放送局への制裁措置を提案。原油の輸入を6カ月以内に、石油製品の輸入は2022年末までに、それぞれ段階的に停止するが、ロシア産原油に大きく依存するハンガリーとスロバキアについては、既存契約のもとで23年末まで輸入を認めるとした。
これについて、ハンガリー、スロバキア、チェコの3カ国に対しては24年まで輸入を認める案が6日朝に討議されたが、合意は得られなかった。
ハンガリーは原油需要の65%をロシアから調達。オルバン首相ロシア産原油への依存から脱却するには5年かかるとの見通しを示している。
EU外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は、週末の間に合意が得られなければ、来週に臨時のEU外相会合を開くと表明した。