[ニューデリー 31日 ロイター] - インド当局が31日に発表した2022年1─3月期の国内総生産(GDP)は前年同期比4.1%増となり、伸び率は前2四半期を下回った。市場予想の4%とほぼ一致したものの、21年10─12月期の5.4%増、7─9月期の8.4%増を下回った。
物価高騰が重しとなっており、インド準備銀行(中央銀行)にとって成長を阻害せずにインフレを抑制するという課題は一段と達成困難になる恐れがある。
22年通年のGDP予測も前年比8.7%増と、従来予測の8.9%増から下方改定した。
4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比7.8%上昇と、8年ぶりの高水準となった。短期的な経済見通しは厳しく、ウクライナ危機後のエネルギーと商品の価格高騰も経済活動を圧迫している。
エララ・キャピタルのガリマ・カプール氏は世界経済の成長鈍化やエネルギー価格の上昇、利上げサイクル、金融引き締めが主な逆風になるとの見方を示し、22年度(22年4月─23年3月)のGDP予想を従来の前年度比7.8%増から7.5%増へ引き下げた。
インド中銀は今月臨時で開いた金融政策委員会(MPC)で基準レポ金利を40ベーシスポイント(bp)引き上げ、金融政策委員会は物価抑制のためさらなる利上げを前倒しで実施することを示唆した。
22年1─3月期の製造業生産高は前年同期比0.2%減。21年10─12月期は0.3%増だった。