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勿来火力発電所、夕方前に一部復旧見込み 安定供給に必要な電力は確保

発行済 2022-06-30 10:21
更新済 2022-06-30 12:00

[東京 30日 ロイター] - 常磐共同火力によると、福島県いわき市の勿来火力発電所9号機が停止している。30日午前3時ごろに機器のトラブルが発生した。経産省は、夕方前には一部復旧する見込みとしている。

勿来火力発電所は常磐共同火力が運営しており、東北電力管内に電力を供給している。東北電力が半分を使い、残りを東京電力管内に送っている。9号機の出力は全体で最大60万キロワットで、うち東京分は30万キロワット。

9号機は2系統に分かれており、トラブルが発生していない1系統については、再起動して発電を再開する予定だという。同系統の発電能力は25万キロワット。

電力広域的運営推進機関によると、勿来火力発電所が停止したことで東北─東京間の連携線の運用容量が低下し40万キロワットの供給力が減少した。夕方前に一部復旧することで、この影響は解消される可能性が高いという。

また、東京電力ホールディングスと中部電力が折半出資するJERAの姉崎火力発電所5号機(最大出力60万万キロワット)は、再稼働したが、フル稼働のタイミングが少し後ずれしているという。

経産省の担当者は「トラブルはあったが、対策を講じたため影響は最小限にとどめられた」とし、「電力の供給力に若干の低下はあるが、安定供給に必要な電力は確保されている」と述べた。

東京電力管内では、電力供給の余力を示す予備率が5%を下回ると予想されることから、政府は30日も「電力需給逼迫注意報」を継続している。

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